血管の劣化は防げない？

血管は全長9万㎞に及び、約37兆個の全細胞に血液を届ける道路みたいな役割です

血液によって酸素と栄養素が運ばれないと生命活動は停止します

人間の体は機械や道路みたいに古くなったら取り替えるということができません

血管も経年劣化でどんどん柔軟性などを失っていきます

血管のダメージで一番問題視されるのは、動脈硬化です

運動不足や肥満などによって、心臓から末梢へ血液を送る動脈が固くなり、血液が詰まりやすくなった状態です

動脈が心臓で詰まると心臓病、脳で詰まると脳卒中となり、どちらも日本人には馴染みが深いです

買ったばかりのゴムはしっかり伸びてしなやかですが、年月経過すると徐々にボロボロになり切れやすくなってしまいます

動脈硬化を起こした血管は、長年放置していたゴムのように脆く固くなり血液を通しにくくなります

そんな血管の状態を改善するのが有酸素運動であると言います

血管復活には有酸素運動が有効なのか？

一度ダメになってしまった動脈硬化はもう元通りにならないのでしょうか

いいえ

動脈硬化をリセットする方法がありますよ

それは「ウォーキング、ジョギングなどの有酸素運動」を行うことです

有酸素運動を行うと、全身の血流が改善します

すると流れ出した血液により、血管に適度なストレスがかかります

その刺激により血管壁を構成している内皮細胞から、一酸化窒素が分泌されます

一酸化窒素には血管を緩める働きがあるので、動脈硬化が緩和されるのです

動脈硬化の有無は、健康診断などの頸動脈エコーなどでわかるのですが、手軽な指標となるのが、みなさんご存知血圧です

血圧が高めななら動脈が固くなっていると思っていいでしょう

高めの血圧が、有酸素運動をしてどうなるか自分の体で試してみてください

有酸素運動には、毛細血管を新生させる働きもあります

血管の90％以上は毛細血管です

それが増えると細部にわたり血流が円滑になり、血圧は下がりやすくなります

高血圧自体も動脈硬化を進めますが、毛細血管が増えると血管にかかる負担が軽減して、高血圧や動脈硬化の症状も緩和させることができます

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